同じ蓄電池でも、住む場所で実質負担はどれだけ変わる?
都道府県だけを比べても、蓄電池への補助は「1kWhあたり10万円」から「県の制度なし」まで開きがあります。国の制度は全国共通ですが金額は自治体より小さいことが多く、実質負担の差は主に自治体側で生まれます。市区町村の上乗せがある地域もあるため、県と市区町村の両方を確認する必要があります。
- 都道府県の制度は「容量あたり」「1台あたり」「1件あたり」と単位が違い、そのまま比べられない
- 県に制度がなくても、市区町村が独自に出している地域がある(大阪府・千葉県など)
- 国と自治体の併用は「差し引いて可」「可」「不可」に分かれ、実質負担の計算が変わる
- 予算に達した時点で終わるため、同じ年度内でも時期によって受け取れる額が変わる
「蓄電池の実質負担は100万円くらい」という説明は、どこで聞いたかによって正しくも間違いにもなります。同じ機器でも、住所が違えば実質負担が数十万円変わるからです。当サイトが確認した都道府県の制度を並べます。
都道府県の制度は、単位から違う
| 自治体 | 蓄電池への補助 | 2026年9月11日時点 |
|---|---|---|
| 東京都 | 蓄電容量1kWhあたり10万円(DR実証不参加は上限120万円/戸) | 受付中 |
| 神奈川県 | 1台あたり15万円 | 第2期 9月7日〜9月30日(500件程度・先着) |
| 埼玉県 | 10万円/件 | 受付中(予算に対する申請額の割合 約54%・9月9日現在) |
| 大阪府 | 府独自の個人向け蓄電池補助なし(府内市町村制度の案内) | — |
| 千葉県 | 県から個人への直接交付なし(市町村への補助) | — |
| 北海道 | 補助金ではなく共同購入事業(道からの補助金交付はなし) | 参加登録 4月9日〜12月9日 |
単位に注目してください。東京都は容量あたり、神奈川県は1台あたり、埼玉県は1件あたりです。10kWhの蓄電池なら、東京都は容量に比例して額が伸び、神奈川県と埼玉県は容量が大きくても定額です。「どの県が手厚いか」は、入れる容量によって順位が変わります。
県に制度がない地域は、あきらめるしかない?
大阪府と千葉県は、県として個人に直接交付する制度を持っていません。ただしこれは「補助がない」という意味ではなく、市区町村が主体という構造です。千葉県は県から市町村への補助という形をとっており、補助額は各市町村の制度によります。
北海道は少し違う形で、補助金ではなく共同購入によるスケールメリットで価格を下げる事業を行っています(道からの補助金交付はなし)。制度の「形」そのものが自治体で違うため、金額だけを並べても比較になりません。
併用の可否で、実質負担の計算式が変わる
同じ「国+県」でも、計算の仕方が3通りあります。
- 差し引いて併用(東京都)。対象経費から国および他の地方公共団体の補助金を引いた額に対して助成します。両方使えますが、単純な足し算にはなりません。
- 併用可(神奈川県)。国・市町村との併用は可能としつつ、相手の制度が併用を認めていない場合があるため確認を求めています。
- 併用不可(埼玉県)。補助対象設備を同じにする国の補助事業等との併用を認めていません。
国の側も、DR家庭用蓄電池事業は他の国庫補助金との併用不可、ZEH補助も国費を財源とする補助対象が重複する場合は併用不可(重複受給は交付決定の取消し対象)としています。「国+県+市」の上限額を全部足した金額を提示されたら、各制度の併用条件を確認してください。
同じ地域でも、時期で変わる
制度は予算の枠内で先着順に処理されます。埼玉県は太陽光・太陽熱について8月5日時点で予算額に達し受付を終了しました(蓄電池は9月9日現在で約54%)。神奈川県は第1期が予算額に達して締め切られ、第2期が9月7日から始まっています。
つまり「うちの県はいくら」は、確認した日付とセットでなければ意味を持ちません。当サイトが全ての行に最終確認日を付け、月次で出典URLを取り直しているのはこのためです。
自分の地域で確認する手順
- 補助金DBの都道府県ページを開き、県の制度と市区町村の制度を両方見る
- それぞれの「補助額・上限」の単位(容量あたりか定額か)を確認する
- 「条件・併用」欄で、国および他の自治体との併用条件を読む
- 受付状況と最終確認日を見て、公式ページで今の状況を確認する
- 実質負担=見積総額 -(受け取れる補助金の合計)で計算し直す
県と市区町村の両方を、同じ日に確認する
県の制度だけを見て「うちは補助がない」と判断すると、市区町村の制度を見落とします。逆に市区町村だけを見ると、県の制度との併用条件を見落とします。補助金DBの都道府県ページで両方の行を並べ、それぞれの「条件・併用」欄を読んでから、実質負担を計算してください。
50 件(2026年7月17日〜9月11日)の投稿を集計した結果です。
補助金・申請に触れた投稿は50件で、情報16件・満足12件・不満9件・迷い8件。制度の有無や締切に関する情報共有が多く、地域によって前提が異なることが読み取れました。
集計の全体と方法論を見る →(原文・ユーザー名・企業名は掲載していません)
よくある質問
県の制度がない地域は、補助を受けられませんか?
県の制度がなくても、国の制度と市区町村の制度は別にあります。大阪府は府独自の個人向け蓄電池補助がなく府内市町村制度の案内のみ、千葉県は県から個人への直接交付を行わず市町村を通じた補助という形です。市区町村の制度を確認してください。
隣の市のほうが補助が多いのですが、そちらで申請できますか?
できません。自治体の補助金は、その自治体に住所がある住宅への設置が対象です。申請先は住んでいる自治体になります。
引っ越しの予定がある場合、注意することはありますか?
多くの制度が設置後の一定期間、設備を処分・移設しないことを条件にしています。国のV2H補助金は設備を5年間保有することを条件としていました。転居の予定がある場合は、申請前に自治体の担当課へ条件を確認してください。
- 01令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業(東京都・クール・ネット東京)クール・ネット東京 東京都地球温暖化防止活動推進センター公式
- 02令和8年度神奈川県住宅用太陽光発電・蓄電池導入費補助金神奈川県公式
- 03令和8年度 家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金(埼玉県)埼玉県公式
- 04千葉県住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金千葉県公式
- 05令和8年度 太陽光発電及び蓄電池システムの共同購入事業(北海道)pref.hokkaido.lg.jp公式
- 06戸建ZEH(環境省・SII)ZEH補助金公式
補助金の額・期間・条件は年度や予算状況で変わります。申請前に上記の公式ページで最新の情報を確認してください。
本記事は国・自治体・メーカーの公開情報をもとにした一般的な情報提供です。補助金の額・期間・条件は年度と予算の状況で変わり、お住まいの自治体によっても異なります。 電気代の削減額や回収年数は、設置容量・電気の使い方・契約プラン・電力量料金の単価によって大きく変わるため、当サイトはいずれの機器についても「必ず元が取れる」とは述べません。 申請・契約の前に、必ず各公式窓口で最新の情報をご確認ください。